【エクセル】中央値を算出するMEDIAN関数を紹介。中央値と平均値の算出方法の違いも解説

エクセルで中央値を求めるMedian関数の使い方

Excel(エクセル)で平均値を算出する方法を知っている方は多いと思いますが、中央値の出し方を知っている人は少ないかもしれません。

そもそも平均値と中央値って何が違うん??って疑問に思われている人も多いかと思います。

今回は平均値と中央値の違いと、中央値を計算するMEDIAN(関数(メジアン)について紹介します。

平均値の算出方法はこちらの内部記事を参考にしてね

平均値とは

平均値の定義と計算式の解説

平均値は、データの値を全部足してデータ数で割ったものを平均値と言います。

平均値の出し方はご存知の方が多いのではないでしょうか。

平均値は全ての数値を利用している点が良い点ですが、極端に大きい数値や極端に小さい数値に引きずられるため、このような値が多いと実態の真ん中の値(中央値)とずれてしまうのが平均値です。

具体的な計算式は下記のとおりです。

問題

8人のテストの点数はそれぞれ 40,52,55,56,65,93,95,100 点であった。テストの点数の平均を求めよ。

解答

(93+40+65+52+55+56+95+100)÷8 = 69.5点

点数を表でまとめて点数の低いものから順に並べると、「平均値」69.5点は下の矢印の位置となります。

エクセルの表の平均値の位置
エクセルの表の平均値の位置

中央値とは

中央値の定義と計算式の解説

データを大きい順(または小さい順)に並べたとき,真ん中の値を『中央値と言います。

データの数が偶数のときは「真ん中の値」が2つ存在するのでそれらの値を足して2で割ったものを中央値とします。

中央値は極端に大きい数値や極端に小さい数値に引きずられることが無く、実態の真ん中の値(中央値)となる点がメリットですが、最大値や最小値などが使われないというデメリットもあります。

具体的な計算式は下記のとおりです。

問題

8人のテストの点数はそれぞれ 40,52,55,56,65,93,95,100 点であった。テストの点数の中央値を求めよ。

解答

8人中の4位が65点、5位が56点なので、(65+56)÷2 = 60.5点

先ほどの見出しで算出した平均値は69.5点だったのに対し、中央値が60.5点となり9.0点の差があります。

これはテストで100点、95点、93点の高得点をとった3名が平均値を引き上げたことが影響しています。

点数を表でまとめて点数の低いものから順に並べると、「中央値」60.5点は下の矢印の位置となります。

エクセルの表の中央値の位置
エクセルの表の中央値の位置

エクセルで中央値を算出する手順

それでは、中央値をエクセルで算出する方法を紹介します。

MEDIAN関数を紹介

MEDIAN関数(メジアン)を利用すると中央値を簡単に算出することが出来ます。

英語の「median」は日本語で「中央値」という意味で、MEDIAN関数はその名のとおり中央値を算出するための関数です。

MEDIAN関数の構文は以下のとおりです。

=MEDIAN(数値1,[数値2],…)

「数値1」や「数値2」の引数に数値やセル番号を指定するだけで簡単に利用出来ます。

手順1.MEDIAN関数を挿入

この見出しの冒頭で例に出した8人のテスト結果を使って中央値を計算します。

中央値を算出したいセルをクリックしてから、「=MEDIAN(」と入力します。

=MEDIAN(

セルにMEDIAN関数を挿入
セルにMEDIAN関数を挿入

※「数式」タブの「関数の挿入」ボタンを使い慣れている方はそちらから挿入しても問題ありません。

手順2.引数にセル範囲を選択

引数にセル範囲を指定するため、カーソル操作で中央値を算出したいセル範囲をドラッグして指定します。

ドラッグでMEDIAN関数のセル範囲を指定
ドラッグでMEDIAN関数のセル範囲を指定

手順3.MEDIAN関数を確定

「)」でMEDIAN関数を確定させてから、「Enter」キーを押してください。

=MEDIAN(C3:C10)

そうすると、中央値が「60.5」と算出されます。

MEDIAN関数で中央値が算出
MEDIAN関数で中央値が算出

8人中4番目に高い点数が65点、5番目に高い点数が56点なので、(65+56)÷2=60.5点で中央値が正しく算出されていることが確認出来ます。

ただ、この点数表に「0」や「(空白)」のセルが含まれる場合はどのように対処すればよいでしょうか。

次の見出しでご紹介します。

セル範囲に「0」や「(空白) 」がある場合の対処方法

セルの範囲に「0」や「(空白) 」のセルがある場合の中央値についてみていきましょう。

「0」が含まれる場合の対処方法

まず「0」が含まれる場合です。

下の図のように「0」を含んでいてもMEDIAN関数上は中央値を計算するための対象セルと認識されていることが分かります。

MEDIAN関数(数値0が含まれる場合)
MEDIAN関数(数値0が含まれる場合)

数値「0」を計算から除外したい場合

もし、表に含まれる「0」をMEDIAN関数の計算対象から外したい場合は、以下の2つの方法のうちどちらかを利用してください。

  • 「置換」作業で「0」を「(空白)」に置き換える
  • MEDIAN関数の中にIF関数を挿入 「=MEDIAN(IF(範囲指定>0,範囲指定))」

「Ctrl + Shift + Enter」を押す理由は、この数式が配列数式という
特殊な数式であることをExcelに伝えるためです。

今回は、2つ目のMEDIAN関数の中にIF関数を挿入して、数値「0」を計算から除外する方法を紹介します。

手順1.MEDIAN関数を挿入
中央値を出したいセルに以下のMEDIAN関数を挿入します。※まだ「Enter」で数式を確定しないでください。

=MEDIAN(IF(C3:C10>0,C3:C10)

数値0を除外を除外するMEDIAN関数の使い方
数値0を除外を除外するMEDIAN関数の使い方

手順2.数式を確定
配列数式として数式を確定するために、「Ctrl 」+「 Shift」 +「 Enter」キーを同時押しします。

そうすることで数値「0」を除外して中央値を算出することが出来ます。

数値0を除外してMEDIAN関数を利用する方法
数値0を除外してMEDIAN関数を利用

「(空白)」が含まれる場合の対処方法

次にセル範囲に「(空白)」が含まれる場合の対処方法です。

セル範囲に「(空白)」が含まれる場合は、下の図のようにMEDIAN関数は、平均値の対象セルに含めません。

MEDIAN関数で空白セルを除外して中央値を算出
MEDIAN関数で空白セルを除外して中央値を算出

空白のセルも中央値の算出の対象に含めるのであれば、「置換」作業等で空白セルに「0」を入力すれば計算対象に含めることが出来ます。

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